2017年1月31日火曜日

(医師・研究者向け雑談) 米国留学を考えている先生へ


もう数か月で、日本に帰国して2年になってしまいますね。。。

ということで、知識が古くなる前に、アメリカ留学中に、これから留学を考えている先生に参考になればと思ってアドバイス?を書いてみます。似たような留学体験記は多いので、きっと渡米前には皆さん読んでいるであろう有名サイトに書いてないことだけ書こうと思います。




(1)そもそも、給与有り、医療&歯科保険ありのポストで留学するとラク

 現状、日本からアメリカに送金が困難です。逆は簡単です。アメリカに送金するには先に送金先の口座が必須で、日本からしか送金できません。つまり渡米後しか口座が作れないのであれば、渡米後しか送金してもらえず、とっても不便です。しかもわざわざネットバンクで送金できないように規制されているため、日本で送金してくれる人が必要と、わざと不便になっています。事実上このルートは使いにくいのが現状です。渡米してしばらく経たないと使えません。

 そこで、やはりアメリカの勤務先の給料で生活できると、アメリカの銀行口座に現金が振り込まれるので、当たり前ですが生活が楽です。なお私の留学した時代では小切手はほぼ消滅しており、家の家賃くらいでしか使用せず、それも半年くらいしたら家賃もクレジットカード払いになりました(すごいマイルが貯まりました)。
 これは賛否両論あるとは思うのですが、給料ゼロでも留学生が殺到するようなノーベル賞を取ったようなラボに留学するのであれば、例えば日本の講座にポストを残して日本から給料が日本の自分の口座に支払われるとして、これをアメリカで現金として引き出すのも、けっこう難しいです。クレジットカードは以外に為替手数料が安く、ドルで買い物をしたとしても、ダイナースで1.3%、VISAなどで1.6%しかかからないので、日本のクレジットカードをそのまま使うという手があります。ただし、ガソリンスタンドや地元系スーパーマーケットはアメリカ発行のカードしかだめなところがあり注意が必要です。ドルを現金で使用する機会は少ないのですがチップ用の1-5ドル札や、25セントコインが必要なことも多く、結局キャッシュも、ないと不便です。ただし、わけのわからないATMは使用したくないですね。
 キャッシュについては、いろいろ調べた中でもっともコストが安いのは旧シティバンク、現プレスティアの口座を日本で開き、このドルキャッシュカードを使ってアメリカにあるシティバンクまたは米国セブンイレブンのコンビニATMで現金を引き出せば、自分のドル口座から(条件によっては)手数料無料で引き出せます。この銀行は円からドルは手数料は1円ですから、この方法が最安値です。この方法でアメリカで100万円くらい引き出してキャッシュで車を買う先生がけっこう多いらしいのですが、私はおすすめしません(全国どのATMからでも20ドル札しか出てきませんので)。私はトラベラーズチェックを使いましたが現在廃止されたので、最初に日本からお金を持ち出す良い方法がなくなってしまいました。最初に車を買うのに資金が必要なのですが、難しいので、最初はレンタカーにしておくなどのサービスが必須かもしれません。

 あと、蛇足ですが日本で米国滞在者向け医療保険に入っても歯科がカバーされないので、やっぱりアメリカで歯科がカバーされる保険に入らしてくれるポストが安心です。日本と違い、正しい根管治療や歯科矯正、各色あるレジンやインプラントなど、アメリカのほうが歯科は保険適応範囲が広いです。特に根幹治療はそれだけやっている別のクリニックが沢山あり、日本と全く違います(アメリカなら歯が残せるが日本だと抜歯!)。


(2)アメリカ仕様の携帯電話は日本で契約できる

皆さん電話がなくて苦労するようです。アメリカはメールやネット予約ではなく電話が何をするにしても必須です。現地の電話を手に入れるにはソーシャルセキュリティナンバーが必要だったりして、日本から長期出張扱いで行ってずっと日本の電話のままだと困ったことになります。何を契約するにも電話番号が必要なので電話番号が一番大事です。私はKDDIモバイルでアメリカの携帯電話を渡米当日から持っていた(しかも電話番号が留学先の住所にちゃんとなっている=アメリカは固定電話と携帯で番号区別なし)ので、みんなに不思議がられたのですが、おかげで、現地の雇用契約も、給与振込先銀行口座開設も、アパート契約も車の購入もアメリカ自動車運転免許の取得もスムーズに進みました。実は日本で携帯を買うと現地より少し高いのですが、最後に解約するときにラクなので、やはりアメリカの携帯電話は先に日本で契約して実機も日本で受け取っておくのが正解ですね。グーグルマップもアメリカに付いた日からすぐレンタカーで移動するのに、とても役に立ちました。


(3)ANAとJALのファミリークラブには両方入っておくべし
普通は皆さん両方入るんだと思いますが、これ、保険のために入るのではなく、自動車保険のために入るのです(いわゆるアンブレラ保険、日本にはない)。アメリカの自動車保険ですが、このサービスで日本の会社を通したほうが半額くらいになると思います。1年くらいで帰るのでレンタカーにする人は関係ないですが。ちなみにアメリカは中古車価格が日本より高く、
トヨタかホンダであれば2年乗っても20-25%しか目減りしません。


(4)留学中にアメリカ観光・学会参加したい人は「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・カード」に日本で入会しておくべし

単に飛行機でアメリカ国内旅行をする話で恐縮なんですが、まあアメリカの学会も行きやすいわけです。デルタなら、日本で加入できるデルタのクレジットカードに入るだけでシルバー会員となり、優先レーンからセキュリティに入れます(羽田のファーストクラス用入口と同じ)。混雑回避、特に乗継ミス予防)に有効です。空港ラウンジは食べ物が生ニンジンしかないユナイテッドより、デルタのほうが豪華なので、お金がある人はゴールドにしておくといいかも。アメリカから申し込んでもこの特典は無いので注意です。・・・ちなみに私は、サウスウエスト航空という全席自由席かつ12時間くらい平気で遅れる悲惨なLCCしか使わなかったので、あまり関係ない話です。デルタもハブ空港以外は8時間くらい普通に遅れるから大差ないか?




なお、写真はウィスコンシン医科大学留学中に、当時カリフォルニア大学サンディエゴ校助教授だった石先生(免疫学教室の先輩)を訪ねた時に撮ったものです。学会があったオレンジカウンティ空港からレンタカーを借りて2-3時間程度運転し、サンディエゴまで行ってみました。綺麗ですね。。。



2017年1月21日土曜日

新しいバイオ製剤が登場です。

乾癬の治療というのはホットな分野で、コセンティクス、トルツ、ルミセフといった従来のバイオ製剤よりもさらに効果が高いバイオ製剤(IL-17阻害剤)が登場しました。投与体制が整い、当院でも、既に投与が始まっています。もはや皮疹をゼロにするというのは現実的な目標になっています。当院の皮膚科はバイオ製剤がかなり得意な方だと思うのですが、それでも完全に皮膚炎をゼロにしたいという、特に若い女性の方の要望に、さらに応えることができるかもしれません。最近は、ある程度内服薬で効くのだが、乾癬の治療でさらに高い効果が欲しい(皮膚炎を完全にゼロにしたい)という患者さんのご紹介も増えて参りましたが、以前と違って「それは難しいですね」ではなく、選択肢があるということになってきました。

2017年1月16日月曜日

医局秘書を募集しています

医局・教授秘書の新規募集のお知らせです。
詳しくは、お問い合わせ頂くか、来週末のタウンワークをご覧下さい。

〈募集内容〉
・本年4月より勤務(3月からでも可)
・平日/9:00〜17:00(休憩1h)
 第1,5土曜日のみ/9:00〜12:00
 ※週3〜4勤務 
 ※勤務曜日・時間 応相談 週30時間まで 
 ※雇用期間最長5年
・交通費支給
・昇給あり
・社会保険完備(週20時間を超える場合)
・時給900円〜 本学規定による
・大学生可

〈仕事内容〉
電話対応、書類作成やデータ入力作業、物品発注・管理等
PCの基本操作(Word、Excel)ができる方、人の役に立つことが好きな方歓迎

<履歴書送付先・問い合わせ先>
〒663-8501 兵庫県西宮市武庫川町1-1 兵庫医大皮膚科 秘書 
電話:〇七九八-四五-六六五三