2016年12月17日土曜日

神戸新聞に当院の乾癬外来が紹介されました。

本日2016年12月17日(土)の神戸新聞の「くらし(18面)」に今井がやっております、乾癬外来が紹介されております。治らなかった疾患が治るように医学が進化すると、やはり注目のトピックスとなるのだと思います。・・・乾癬外来の隣にある、もやもや病の記事のほうが気になる気もしますが・・・神戸新聞を購読中の方は、ぜひチェックしてみてください。

・・・話は変わりますが、こういうローカルな新聞のほうが、読んで面白いですよ(その地域に住んでいるなら、ですが・・・)。アメリカ留学中に気がついたのですが、日本は大手の新聞(全国版)がシェアが高いのに対して、アメリカではその地域の新聞しかみんな読まないし、Webもヤフーではなく、その地域の新聞社のWebサイトを毎日みんなチェックしていたことを思い出しました。

2016年12月6日火曜日

患者さん最優先の考え方

乾癬外来の今井です。
今回は乾癬に関する雑談です。

東京の先生方とお話する機会があったのですが、かなり、乾癬の治療は患者さんに希望によるなぁ・・・というお話です。


現状の尋常性乾癬の治療は

1)バイオ製剤(生物学的製剤)で、ほぼ皮膚炎が無い状態にできるようになった。

というのは、もはや当たり前で、軟膏だけで頑張るには限界があると言うことです。今まで完全に綺麗にするのが難しかったのが、皮膚炎をゼロにするのが無茶な目標ではなくなりました。医学が進歩したということで、尋常性乾癬の治療としてのバイオ製剤は、もう特殊なものでは無くなりました。ところが・・・

2)バイオ製剤(生物学的製剤)は、保険が効くけど、それでも値段が高い。

という問題点がございます。保険適応なので、自由診療の美容皮膚科ほど高くないですが、いずれにせよ保険適応なので、日本の医療制度により、所得に応じた値段になります(所得が高い方は高い負担金額、所得が低い方は低い自己負担)
さて、ここで、意識の差というか、希望の差とうか、結局、どれだけ皮膚炎の治療にお金をかけるのか?どれだけ治したいのか?という問題が出てきてしまいます。

東京の先生方の治療を見ていると、けっこう軽症の乾癬患者さんにもバイオ製剤を使用しているなぁ・・・という印象が強いです。これ、外用剤だけで十分OKなんじゃないかと思ってしまうわけです。乾癬は、新型の外用剤が2剤も発売になり、昔より塗り薬も良くなりましたし。。。。でもこれは、最近、「どうしても乾癬を完全に綺麗にしたい。」という治療意欲がとっても高い、若い患者さんをたくさん診察させていただいていて、東京の乾癬の有名な先生方が当院の5倍以上のバイオ製剤を処方していらっしゃる理由がやっと、分かってきました。地域差かもしれませんが、要するに、乾癬の皮膚炎を完全に綺麗にしたいと考えている患者さんが多い地域では、バイオ製剤の使用が多くなっているようです。

結局、医者というのは患者さんが教科書で患者さんから学んでいるにすぎないわけですが、同じような見た目の皮膚炎レベルの乾癬患者さんであっても

・ある乾癬患者さんは、軟膏で痒みが無くなれば、皮膚炎が残っていても満足!
→値段の安い軟膏でOK

・別の乾癬患者さんは、皮膚炎が完全にゼロになってほしい!
→値段が高いけどバイオ製剤で皮膚炎ゼロを目指す

となって、異なった治療方針となることが、けっこうあります。そして、癌の治療とは違って、こういうことがあっても、別にOKだと思うのです。そういうことで、皮膚炎の重症度よりも、患者さんがどれだけ治したいか?が重要だと思っている次第です。ところが、日本人はあまりこういう希望を言わないので、当院では問診票を作成し、どれだけ皮膚炎で困っているのかアンケートに答えていただくようにしおります。。。

ただ、中には完全に綺麗にしたいのに、ずっと昔から同じ外用剤(軟膏)だけで治療をしている患者さんも多くて、このような新しい治療法を知らなかった、たまたま行った内科で当院を教えてもらった、という患者さんも多いですね。昔から同じクリニックに20年通院中、といった患者さんでよくあるパターンです。昔と違って治るようになったわけですが、患者さんは知りようがないです。普通のクリニックでは、まだバイオ製剤は使用できないので、この治療の提案も無いはずなので。。。。

ということで、乾癬外来では、患者さんとよくお話して、相談の上、治療方針を決定することにしております。あくまで患者さんの希望が最優先だと考えております。







2016年11月29日火曜日

第115回 兵庫県皮膚科医会総会で教育講演を行いました

さる20161126日(土)
115回 兵庫県皮膚科医会総会・学術集団会 におきまして

教育講演をさせていただきました。

多数のご参加ありがとうございました!!
この講演では、皮膚科医師の先生方に、自然免疫と乾癬 ~膿疱性乾癬ガイドラインを含めて~

というタイトルでお話をさせていただきました。
兵庫医科大学皮膚科では、乾癬の中でも最重症である、膿疱性乾癬の患者さんを非常に多く診察させていただいております。

聞き逃した方や、話が難しくて寝てしまった方のために(?)、講演内容を再度、ブログでまとめようと思います。とはいえ、単にガイドラインを簡単にまとめただけなのですが・・・



 私がガイドライン執筆に少しだけ関与させていただいた、膿疱性乾癬(汎発型)診療ガイドラインの話を、させていただきました。まず、膿疱性乾癬(汎発性)の重症度分類診断基準を紹介しました。これは膿疱性乾癬の重症度をスコア化するものです。これを見ると、膿疱性乾癬が普通の乾癬とどう違う疾患なのか、よくわかると思います。スコア項目のAが皮膚症状ですが、紅斑だけでなく、膿疱や浮腫を伴います。スコア項目のBが全身症状・検査所見の評価であり、発熱、白血球数、CRP、アルブミンで評価します。これらの点数の合計が7点以上であれば「中等症」であり、医療費助成対象疾病の難病公費助成となります。

 ガイドラインでは治療についても言及しています。簡単にまとめると、膿疱性乾癬は全身治療を行わないとダメで、局所治療では効果が薄いということです。まず、「B行うよう勧められる」に相当するものが、エトレチナート)とシクロスポリンになります。どちらも保険適応があります。そして、バイオ製剤はどれも「C1行うことを考慮してもよいが十分な根拠がない」になります。これは症例数が少ないからですが、現状ではバイオ製剤を投与することが多いと思います。次に顆粒球単球吸着除去療法(GMA)C1ですが、使い方の実際としてはチガソン(エトレチナート)とネオーラル(シクロスポリン)と併用することが多いです。一方、ガイドラインで推奨されない治療法としては、内服ステロイドが勧められない治療になっています。ただし、既にビタミンD3製剤やステロイド外用がされている場合は、これを中止することで膿疱性乾癬が増悪することがありますので注意が必要です。なお、内服ステロイドは、急性期ARDS/Capillary leakを起こした症例ではB,妊婦ではC1ですが、基本的に皮疹に関しては内服ステロイドはC2(根拠がないので勧められない)となっており、使い方にはやや工夫が必要になってきそうです。

いずれにせよ膿疱性乾癬は全身治療が必要ですので、膿疱性乾癬を疑った症例につきましては、ある程度の規模がある病院、例えば兵庫医科大学皮膚科などに、ご紹介いただければ幸いです。

(日本皮膚科学会の基準による講演内容に関するCOI提示:なし 本公演の講演料:なし)


2016年11月9日水曜日

皮膚アレルギー接触皮膚炎学会に参加してきました。

学会会場も綺麗で、教育講演の演者の先生も魅力的で、とても、すばらしい学会でした。(自分たちで学会を主催した後なので、いかにこのような学会を開催する側が大変か良く分かるという。。。)ちなみに私は、IL-33とアレルギーに関する短時間の学会発表を行いました。

さて、この学会で少し気になった話は、「加水分解コラーゲン」による魚介類アレルギーです。以前、加水分解小麦を含有する石けんを使用することで小麦を食べてアレルギー症状が出るという被害が多発しましたが、最近、魚由来の加水分解コラーゲンが入っている化粧品を使用した後、加水分解コラーゲンの健康食品(または魚)を食べてアレルギー症状が出現するという話です。これもそのうち、多数の被害者が出る予感がします。コラーゲンなんですが、要するに魚なので、その魚をお肌に塗るとアレルゲンとして感作されてしまいますよ、ということです。基本的なミスがまた繰り返されようとしています。。。このような接触皮膚炎予防の観点から、医療用の保湿剤は市販の保湿剤に比べて少ない成分で構成されているものが多いのですね(市販のものでも成分が単純でおすすめのものもあります)。お勧めで無い保湿剤は、その逆。つまり、有効成分と自称するハーブが20種類配合!などという商品が、典型的な私がお勧めしない保湿剤になります。これは、そのうち、その20種類のどれかで接触皮膚炎を起こす(例えばアロエ)ことが予想されます。


2016年10月19日水曜日

今週末は、中部支部総会です。



<第67回日本皮膚科学会中部支部学術大会を、当教室担当で開催します>

場所:大阪国際会議場(グランキューブ大阪)
日程:平成28年 (2016年)10月22日(土)、23日(日)

1年かけて、ものすごい時間をかけて準備して参りました第67回日本皮膚科学会中部支部学術大会ですが、ついに今週末となりました。ただいま準備の追い込み作業中です。このブログでは、学会の実行委員長である今井が、勝手に学会の見所を発信したいと思います。見所というよりは、他の学会であまり見たことが無いな、という部分になります。学会全体として、そういうのを狙った感じは実はあると思います。なお、なんども書いていますが、このページはアクセスが1万件/年程度しかない私の個人ブログであり、このページは兵庫医大皮膚科とは何の関係もございません。


みどころ(1) Sam Hwang教授の英語講義
学会の招待講演では、小生がアメリカ留学しておりました時の指導医、Sam Hwang教授(カリフォルニア大学皮膚科教授)に乾癬について特別講義をいただく予定にしております。また、招待講演では、あえて通訳を用意しておりません。Sam Hwang先生は、いわゆる移民2世ですから、どう英語を話せば非ネイティブに通じるか、ということを熟知されており、私は彼ほど英語の講義が分かりやすいネイティブのアメリカ人を知りません。英語に苦手意識がある方も、ぜひ、招待講演を聴きにきていただけますよう、お勧め致します。なお、イブニングセミナーのほうは同時通訳があります。


みどころ(2) COIが無い美容皮膚科の話
スポンサードセミナーではなく、兵庫医大皮膚科同門会である蘭芷会に後援していただくことで、非常に公平な観点から美容皮膚科診療の適切な実施と最新の美容皮膚科診療をテーマに、日本のトップの先生にご講演いただきます。普段から美容皮膚科をまったくやっていない先生も対象としておりますので、いつも皮膚癌の手術や抗がん剤などをやっている先生にこそ、ぜひこの機会に参加してみてください。本学会は、美容関連の会社のスポンサーによるシンポジウムがゼロであることを特徴としております。


みどころ(3) 保険請求の話
特別講演2では保険医として遵守すべきルールについて、上田英一郎先生にお話していただきます。ふだん保険請求が上司任せになっている若い先生(若くないけど私も含む?)は、一度も聞いたことのない話ばかりかもしれません。ぜひ聞いてみて下さい。


みどころ(4) 一般演題
ありがたいことに全国各地から一般演題をいただいておりまして、さらに、部長・教授クラスの先生の演題がかなりあります。これも見逃せません。


などなど、全てが見所です(小生の演題を除く)。お暇な方は、小生も土曜日にシンポジストとして自然免疫(アトピー性皮膚炎)の話、日曜日に乾癬の話をさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。またIL-33の話なのですが。。。








2016年9月20日火曜日

67回中部総会、ホテルまだ間に合います!:リーガロイヤルホテルなど

医局は、いよいよ学会準備の真っ只中でございます。
67回中部支部では大阪で1・2泊される先生も多いと思います。

大阪の週末はホテルを取るのが大変。。。という話もありますが、67回中部総会ではJTBにがっつりホテルを抑えてもらっていますので、会場周辺のホテルですが、公式サイトや楽天トラベル/じゃらんといった予約サイトでは満室に見えても、実は・・・ブログ執筆時点では、土曜の夜でも、ビジネスホテルに、まだまだ空きがあります!

ホテル予約は下記学会公式サイトから出来ます。まだ間に合います!
http://cjda67.umin.jp/accommodation.html
(注)別にJTBから申し込んでいただいても学会主催者には1円も入りません。上記はアフィリエイトリンクではありません。

ちなみに学会会場のリーガロイヤルホテルは学会サイトが持っている分は現在売り切れのようですが、公式サイトをこまめに見ると、けっこう空室がまだあったりします(執筆時点では会場のホテルもまだ空き有り)。


2016年9月6日火曜日

乾癬学会に行ってきました。

週末は、宇都宮であった日本乾癬学会学術大会に参加してきました。小さな教室にもかかわらず、乾癬診療に力を入れている兵庫医大からは4人も学会に参加してきました。

私のお仕事としては研究セッションの座長だったのですが、日本の教室からも、乾癬のすばらしい研究がいくつか発表されていてよかったと思います。

兵庫医大からは、和田先生が乾癬のバイオ製剤の奏効性に関連する要因についての考察などを発表しました。さて、バイオ製剤の奏効性、つまり乾癬の注射薬が効きにくくなる要員としては罹患歴や体重などがあり、やはり、昔からずっと乾癬がひどいままの患者さんや体重の重い患者さんでは乾癬の注射薬(バイオ製剤)が効きにくいということが一部のバイオ製剤では分かってきています。また、糖尿病があると効きにくいバイオ製剤もあります。このような種々の条件を考えて、どのような選択肢が患者さんにベストなのかを日々考えています。もっとも、インフリキシマブを除く他のバイオ製剤は、体重にかかわらず保険で認められている投与量は一定ですから、体重が軽い患者さんほど効きやすいのは、当たり前といえば当たり前なので、やはり患者さんには痩せて下さいと説明することになってしまいます・・・。あと、興味深いのは、皮疹の重症度とバイオ製剤の効きやすさは関係がどうも無さそうで、全身が乾癬の皮膚炎であってもバイオ製剤はちゃんと効く、ということも理解されてきました。

このように、乾癬に関してはバイオ製剤がもはや普通の治療となり、さらにその特性の理解や使い方のコツといったものが、医師の間で既に定着した、といった印象の学会でした。

2016年8月15日月曜日

今週木曜日、地元の内科系のセミナーで講演します

最近は、科の領域を超えた、つまり複数の科にまたがる疾患にもスポットが当たっています。最近の話題としては、アトピー性角結膜炎とアトピー性皮膚炎(眼科と皮膚科)や、乾癬性関節炎と乾癬(リウマチ科または整形外科と皮膚科)という関係で、よく患者さんを紹介していただいております。このパターン、患者さんには申し訳ないのですが、複数の科に受診して頂くことになります。
Openな会ではないので、会の名前は書きませんが、今週、複数の科で乾癬性関節炎のセミナーを開催することになっており、普段から乾癬性関節炎を診察している先生と情報交換させていただく予定です。小生は、どのような皮膚炎を見たら関節炎を疑わないといけないかについて講演させていただきます。最近は、内科や整形外科の先生から「(乾癬性関節炎を疑うが)原因不明の関節炎」の患者さんの皮膚炎が乾癬なのかどうか、相談を受けることも多くなってきました。このように病院勤務の皮膚科医には幅広い他科の知識が求められるため、医局員一同、研鑽を積んでおります。

2016年7月22日金曜日

PLOS ONEに、抗菌ペプチドに関する論文が掲載されました


私達の、抗菌ペプチドに関する研究の論文がPLOS ONE電子版に7月21日付けで掲載されました。乾癬などの炎症性角化症や魚鱗癬などの角化症では抗菌ペプチドが増加しますが、その理由の一端を解明した内容になっています。当科では自然免疫を研究するという観点から、アラーミンや抗菌ペプチドの研究もしており、この研究は山西教授のご指導のもと、今井ならびに助教の羽田が研究を総合的にすすめた成果です。また、角化症で増加する抗菌ペプチドが実際に抗菌活性があるという画期的なデータについては、本学の病原微生物講座の内山良介講師との共同実験です。

このように、当科では乾癬・角化症・アトピーなど自然免疫について研究を進めております。ご興味ある先生はぜひ当科の大学院への進学や入局をご検討ください。医師で無い方でも、実験補助職を募集しています(常勤待遇)。





Activation of Molecular Signatures for Antimicrobial and Innate Defense Responses in Skin with Transglutaminase 1 Deficiency

原文へのリンクはこちら:

2016年6月13日月曜日

65回日本アレルギー学会のシンポジウムで講演します(医師向け内容)



今井が、今週末行われる第65回日本アレルギー学会学術大会にて、アトピー性皮膚炎などについてシンポジウム講演をさせていただきます。講演の機会を与えて頂きました座長の岡山吉道先生・清野宏先生、学会会長の玉置淳先生に深謝致します。内容はIL-33によるマスト細胞の活性化を中心に、自然免疫について講演させていただく予定です。皮膚科学会の教育講演よりも基礎医学よりな内容になっておりまして、どちらかというと臨床ではなく研究的な内容になっております。演題番号はシンポジウムS4-4(抄録集348ページ)です。このシンポジウムは、臨床の現場でよく遭遇するIgE非依存性のいわゆる「非アトピー」型のアレルギー疾患に遭遇しますが、非アトピー型のアトピー性皮膚炎・・・つまりinnateなアトピー性皮膚炎などのアレルギーを考えるシンポジウムになっています。お時間のある方はぜひご参加頂き、ご意見をいただければ幸いでございます。よろしくお願い申し上げます。



2016年5月30日月曜日

日本皮膚科学会総会で講演致します(医師向け内容)

当教室の今井が、第115回日本皮膚科学会総会(京都国際会議場)にて「教育講演1」のセッションにて、アトピー性皮膚炎について講演させていただきます。アトピー性皮膚炎は現在多因子疾患であると考えられておりますが、小生は特に、自然リンパ球とアトピー性皮膚炎の関連について最新の知見を元に講演させていただきます。自然リンパ球は、新しく発見されたリンパ球で、自然免疫系の細胞です。1番大きな第1会場(大会議場)が割り当てられているのですが、この場所は机が大きいので個人的には(話を聞くには)最高の場所だと思っております。
なお、この内容はアメリカやヨーロッパなどの国際学会、日本でもJSIDといった英語で発表する学会では何度かお話しさせていただいておりますが、日本語で講演するのは今回が初めてとなりますので、「自然リンパ球」という単語を聞いたことのない先生方には、とてもフレッシュお話になるかと思いますので、ぜひお越し下さい。現在、全力でスライド準備中です(・・・と、またギリギリにしかスライドが出来ないのですが・・・)。

なお当院の今週末土曜日の乾癬外来は、今井は上記学会のために休診で、山本Dr.がバイオ製剤やネオーラルの血中濃度管理をさせていただきます。ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いします。


2016年5月10日火曜日

第217回大阪皮膚科症例検討会で講演致します

5月26日(木)に予定されております皮膚科医師向けの「第217回大阪皮膚科症例検討会」にて「 私の乾癬診療 勤務医のview point 」というタイトルで、今井が1時間ほど講演させていただくことになりました。貴重な講演の機会をいただきました住友病院部長 庄田裕紀子先生に厚く御礼申し上げます。ありがとうございます。


スライドは現在作っているのですが

・小生のアメリカ留学中のPD-1とIL-17に関する乾癬の研究の話
・乾癬に関するバイオ製剤や好中球単球除去療法
・膿疱性乾癬診療ガイドラインの解説
といった内容を予定しております。
開業医と勤務医ではやはり乾癬に対する視点は違うと思うので、そのあたりをポイントにしたいと考えています。

次の週(6月)には日本皮膚科学会総会がありますし、内容がかぶらないように、、、つまり「どこかで聞いた話」にならないように講演させていただきたいと思いますので、ご参加予定の先生方におかれましては、どうぞよろしくお願い申し上げます。


・・・ちなみに日本皮膚科学会総会では、小生は乾癬ではなくアトピー性皮膚炎の教育講演をさせていただく予定となっております。

2016年3月30日水曜日

なぜ、あなたのアトピーは治らないのか

ありがちな本のタイトルみたいですが、、、、
ずばり、

治療法の最近の進歩

について行っていない、古い治療を受けている可能性があります!

例えば、特に皮膚科では無い先生についでに診察してもらっている患者さんは、いちど皮膚科医に診察してもらうのが良いと思います。

現在行われているアトピー性皮膚炎の治療は、実は、ちょっと前とはかなり違うものになっています。エビデンス、つまり効果があるという客観的な証拠がある治療がわかってきました。

なお、アトピーの治療法の進歩について、どう昔と違うのかは、こちらから。
などと書きつつ、10年後くらいにもっと若い先生に「あの先生の治療は古い」とか言われないように、日々精進したいと思います・・・・


2016年3月20日日曜日

診察中に聞きたいことを医師に十分に聞けていますか?(患者さん向け)

Ask Doctorsというサイトの調査によると


「診察中に聞きたいことを医師に十分に聞けていますか?」

という質問に52.8%の患者さんが「聞けていない」と回答しています。

うーん、かなり高い数字ですね。診療科によっても違うのかもしれませんが、半分くらいは質問があるのにできていないという回答です。

実際に私も患者さんとして通院すると、「質問しにくい雰囲気」が医師・歯科医師・ついでに薬剤師にあると感じることがあります。。。。日本人は遠慮して質問できないので、そこに問題があるような気がします。

確かに再診患者さんの場合、当科では30分で3人予約が入っているので、1人10分しか時間が無く、しかもその間の時間で予約外の患者さんも診察していきますから、そんなに長い時間が取れるわけではありませんね。。。

個人的に患者さんにお勧めしたいのは

1)入院ですと医者に言われたら、頑張って外来通院だけで治そうとせず、入院してください。
平日は忙しい医師でも、夜や土日祝にゆっくり説明が聞けるかもしれません。

2)質問したいことを、あらかじめ紙に書いてくるといいかもしれません。
なんとなく医師が白衣でエラそうに見えて質問し損ねるというのは、よくあることです。そんな時には医師を変える・・・のもいいのですが、質問したいことがあっても診察室の中では忘れているかもしれません。そこで、質問したいことを、あらかじめ紙に書くことをおすすめします。

軟膏が5種類とか6種類になっている患者さんの中には、この軟膏が3本残っているから次回診察までに8本欲しい、などとあらかじめ紙に書いて持参される患者さんもいらっしゃいますが、これも「もらい忘れ」が無くて良い方法だと思います。ただ、私の外来患者さんは注射の方が多く、軟膏だけで治療されている方は少ないのですが。。。

と書きつつ、やっぱり医師としては患者さんが質問しやすい環境を整えないといけないなぁと思った次第です。質問だけでなく要望希望を伝えるのも大切で、皮膚科は悪化したら死ぬ病気は少ないわりに難治性の病気も多いので、どこまで治療したいのかが患者さんによって全然違います。完全に皮膚炎ゼロを目指すのか、痒くなければまあOKなのか、ご要望を医師にはっきりと伝えていただければと思います。




2016年3月19日土曜日

4月からの皮膚科の治療代値下げについて

診療報酬改訂の時期がやってきました。

 皮膚科については、一部1%程度、値上げになるものもありますが、特に入院に関しては、当院では、ざっくり10%程度治療代の値下げとなります。特に、当院で力を入れている尋常性乾癬・関節症性乾癬・膿疱性乾癬の入院加療や、静脈瘤の治療などの手術について、(おおむね)診療代金がお安くなる予定です。患者さんにもよりますが、負担金額が大幅にお安くなることが予想され、内科より元々診察の値段が安い(再診ならざっくり1/3〜1/5程度ですみます)皮膚科ですが、この春より、さらに安い値段で入院の診療を提供させていただきますので、費用的にも、より安心して入院していただけます。
 
 当院皮膚科では、もちろん、入院加療にも対応しております。重症の皮膚炎や、皮膚腫瘍の患者さんがいらっしゃいましたら、当院にご紹介ください。



2016年3月13日日曜日

医師国家試験の合格率?

診察の度に、学生実習にご協力いただき、誠にありがとうございます。。当院は大学病院ですから、医者の後ろに学生がいることがあるのです。

さて、週刊朝日 2016年3月11日号の記事で
「低偏差値ほど高い医学部学費の法則とは?」
だそうで、まったくもって必死に勉強している学生諸君に対して失礼なタイトルの記事なのですが、しかもアメリカの医学部はもっと学費が高いぞ(ハーバードでも高いぞ)と思いつつ、さらにこの記事を読むと・・・

偏差値に比して医師国家試験の合格率が高いのが兵庫医科大

という話まで出てきました。

うーん、褒められているのか、偏差値の低い大学だとけなされているのか、どっちなのかは全く分かりませんが、私としては、学生さんの実習に(関西のノリで)快く協力していただいている患者さんのおかげで、東京にある似たような大学よりも医師国家試験の合格率が高いのだと思います。

改めて、学生さんの実習に協力していただいている患者さんに感謝致します。いつも本当にありがとうございます。

・・・あと、学生は嫌という患者さんのために、土曜日に来院すると学生がいないという、兵庫医大ならではの裏技をこっそり公開しておきます。