2016年11月9日水曜日

皮膚アレルギー接触皮膚炎学会に参加してきました。

学会会場も綺麗で、教育講演の演者の先生も魅力的で、とても、すばらしい学会でした。(自分たちで学会を主催した後なので、いかにこのような学会を開催する側が大変か良く分かるという。。。)ちなみに私は、IL-33とアレルギーに関する短時間の学会発表を行いました。

さて、この学会で少し気になった話は、「加水分解コラーゲン」による魚介類アレルギーです。以前、加水分解小麦を含有する石けんを使用することで小麦を食べてアレルギー症状が出るという被害が多発しましたが、最近、魚由来の加水分解コラーゲンが入っている化粧品を使用した後、加水分解コラーゲンの健康食品(または魚)を食べてアレルギー症状が出現するという話です。これもそのうち、多数の被害者が出る予感がします。コラーゲンなんですが、要するに魚なので、その魚をお肌に塗るとアレルゲンとして感作されてしまいますよ、ということです。基本的なミスがまた繰り返されようとしています。。。このような接触皮膚炎予防の観点から、医療用の保湿剤は市販の保湿剤に比べて少ない成分で構成されているものが多いのですね(市販のものでも成分が単純でおすすめのものもあります)。お勧めで無い保湿剤は、その逆。つまり、有効成分と自称するハーブが20種類配合!などという商品が、典型的な私がお勧めしない保湿剤になります。これは、そのうち、その20種類のどれかで接触皮膚炎を起こす(例えばアロエ)ことが予想されます。