2020年3月16日月曜日

兵庫医科大学病院におけるデュピクセントの治療成績を欧文誌に発表しました

難治性のアトピー性皮膚炎に限り、当院ではデュピクセント(注射)を用いた治療を行っています。松谷医師と井上助教が、発売後最初の1年間の患者さんの治療成績データを集計致しまして、その統計データは、このたび国際雑誌に掲載されました。

詳細はこちらをご覧下さい(Real-world use of dupilumab for 53 patients with atopic dermatitis in Japan:英文)。

具体的にまとめると、保険適応の標準的な治療で、16週の投与で皮膚炎が73.6%減弱していました。さらによく解析すると、おおむね10%の患者さんが残念ながら「デュピクセント無効」であり、有効であった患者さんは80%程度皮疹が減弱していました。副作用としては結膜炎が多く発生してしまいました。

現在では約100例の患者さんにデュピクセントを投与しており、医師や注射指導を行う看護師もこの治療薬に慣れてきた感じがしております。

(文責:今井)