2018年8月15日水曜日

結婚のご報告

別に私が再婚するとかいう話ではありません(笑)

皮膚科医をしていて、嬉しい瞬間はいろいろありますが、重症の皮膚炎・乾癬であった患者さんが、ほぼ引きこもり状態から・・・最新の治療であるバイオ製剤などで皮疹が軽快し、気持ちも明るくなって・・・結婚しました!!と報告を私に頂けるわけです。これは、最近、男女とも、ありました。その他にも、就職できていなかったのが出来たとか、似たような嬉しい話は、色々あります。(ただし・・・逆に、何をしても治らない皮膚炎があるのも、残念ながら事実ですし、80%の患者さんで皮疹がゼロになる乾癬の治療と言っても、残り20%の患者さんには効いてないじゃないかというのも、また事実であります。)

あと、皮膚炎の治療なのにこんなに高コストなの?保険が効いてこの値段?とか言われることもあるのですが、やはり、その患者さんごとによる、としか言えないと思います。皮膚炎を改善することで「やりたい目標」は患者さんによって異なるわけですが、彼女/彼氏が欲しいからがっつり治療を頑張るというのも、まったく構わないと思っております。


2018年8月12日日曜日

乾癬の論文がJIDにアクセプトされました!


今井の、乾癬の論文がJIDにアクセプトになりました(共著、 MS# JID-2018-0264.R2)。

まだ受理の連絡が来ただけで最終校正も終わっておらず、詳細は、またPubMedから見られるようになってから再度アップロードしようと思いますが、簡単に書くと、CCR6というケモカイン受容体が乾癬の病態に関与しているという内容です。

お陰様で当皮膚科は、阪神間では有数の乾癬患者数を誇る「乾癬外来」を開設しているわけですが、さて、そんなケモカインの研究、日本でしてたっけ?という話なのですが、実は、この論文の内容は、私がアメリカ留学中に途中で終わってしまった研究になります。その後、後任のセバスチャンが最後まで引き継いでくれて、論文のリバイスの実験もやってくれ、無事に論文受理まで、たどり着くことができたというわけです。帰国後は私はああして欲しいとメールで要望を書いていただけなのですが、これで私がアメリカ(ウィスコンシン医科大学)の皮膚科に在籍している間に参加していたプロジェクトが5本とも、すべて論文になって、データを無駄なくすべて論文に出し切った!!ということで、、、前のボスであるサム教授には、とにかく研究の成果は全部論文にするのだ、ということを学んだ気がします。それぞれ、J Immunol, PNAS, Sci Rep, JIDなど、それなりにインパクトファクターの高い雑誌に掲載されてきており、たいへん勉強になったと考えています。また、最後まで粘り強く研究を継続してくれた、後任の先生には感謝しかありません。









2018年8月3日金曜日

東京でアトピー性皮膚炎の講演を行いました



先週末、第83回 日本インターフェロン・サイトカイン 学会学術集会 (The 83rd Annual Meeting of the Japanese Society of Interferon & Cytokine Research)でアトピー性皮膚炎の講演させていただきました。

学会会場は秋葉原だったのですが、特にAKB劇場?バッティングセンター?などに行く時間もなく、純粋に学会参加だけでした・・・
私の講演内容なのですが、サイトカインとアトピー性皮膚炎の話を、主に基礎医学の先生にさせていただきました。要するに、サイトカインの仕組みが解明されてきたことで、原因物質だけを押さえる画期的な抗体製剤(バイオ製剤)が次々に誕生しているということです。そして、ついにアトピー性皮膚炎も、バイオ製剤が発売になっています。

新薬デュピルマブは、アトピー性皮膚炎の原因であるサイトカインを抑制するバイオ製剤です。実際に、非常に開業医の先生方からご紹介をたくさん頂いておりますが、初月7万円、それから毎月5万円と説明しますと、かなりの患者さんが、やっぱりやめておきます、となります。
先生方におかれましては、非常に高額な薬であることも、あらかじめご説明しておいていただけると、ありがたいです。よろしくお願いします。
・・・しかし、それにしても高い薬ですね。乾癬のバイオ製剤より、アトピー性皮膚炎のバイオ製剤のほうが値段が高いです・・・

薬の値段が高いのは、これでもマシというのですから驚きです。これでも、デュピクセントの場合、イギリスやドイツの半額、アメリカの1/4の値段に設定されています。
一般的に日本で医療にかかると、アメリカの1/10〜1/20程度の技術料しか請求されませんが、薬剤費はそこまで差が出ないようです。同じ製品なので当たり前かもしれませんが・・・。