実際のアトピー性皮膚炎患者さんに2型自然リンパ球(ILC2)が関与していることを示した論文になります。ILC2が増殖するにはIL-33とIL-4の両方が必要ですが、デュピルマブをアトピー性皮膚炎患者に投与すると、予想の通りILC2が減少しました。また、ILC2の減少が大きかった患者さんや、もともとILC2が多くて減少する余地があった患者さんは、デュピルマブの効果が高かったことも判明しました。2013年から続く自分のILC2研究が、これで完結したという感じというか、今まで動物実験だったりin vitroだったりしたことが、綺麗に実際の臨床でも言えることが判明しました。
雑誌:JID Innov.
https://www.jidinnovations.org/article/S2667-0267(21)00003-5/fulltext