アトピー性皮膚炎の機序が徐々に解明されつつあり、簡単に書くとIL-33やTSLPといった上流のサイトカインがリンパ球を活性化して、IL-4、IL-13、IL-31といったサイトカインを産生させることでアトピー性皮膚炎を引き起こしていることが判明してきました。このようなアトピー性皮膚炎の研究では、私たち兵庫医科大学皮膚科もIL-33がアトピー性皮膚炎を引き起こすことができるという研究 (Imai Y, PNAS, 2013) を行っております。このようにアトピー性皮膚炎の原因となるサイトカインが判明してきたことや、皮膚科領域では乾癬に対してサイトカインに対する抗体製剤(バイオ製剤)がきわめて有用であることから、アトピー性皮膚炎においても、上記のようなサイトカインに対する抗体が有用であることが想像されます。実際、治験登録サイト(ClinicalTrials.gov)を見ると、実に様々なバイオ製剤が既に治験に入っていることがわかります。ぱっと目につくものだけでも、こんなにあります。あと1−2年で、アトピー性皮膚炎の治療はまったく異なる新時代へ移行するのかもしれません。
機序
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一般名
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経路
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進捗
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コード
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製薬会社名
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抗IL-4/13受容体抗体
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Dupilumab
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注射
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FDA認証
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SAR231893
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サノフィ
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抗IL-13抗体
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Tralokinumab
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注射
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Ⅱ
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CAT354
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アストラゼネカ・LEO
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抗IL-31受容体抗体
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Nemolizumab
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注射
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Ⅱ
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CIM331
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中外
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抗IL-33抗体
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未定
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注射
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Ⅱ
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ANB020
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AnaptysBio
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抗TSLP抗体
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tezepelumab
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注射
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Ⅰ
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AMG157
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アムジェン
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ちなみに、当院ならびに関連病院の明和病院で、アトピー性皮膚炎の新薬(現在当院でやっているのは 上記のうちトラロキヌマブになります)の治験を実はまだ受付中ですので、難治性の18歳以上の若いアトピー性皮膚炎(慢性湿疹ではなく、pureなアトピー性皮膚炎の患者さんでお願いします)の患者さんでお困りの先生は、ご紹介のほど、よろしくお願い申し上げる次第です。この治験は患者さんの集まりが良好なため、早期終了の予定ですが、まだエントリー可能です。