今週開催される、日本皮膚科学会総会で乾癬の講演をします(第117回 日本皮膚科学会総会(2018年6月1日金曜日) LS6-3,会場:リーガロイヤルホテル広島)
内容は、生物学的製剤の副作用について概説しようと考えています。
もはや、バイオ製剤が有用なのは当然なのですが、どうしても副作用や特徴を考えると、それぞれのバイオ製剤に向き、不向きがあります。
例えば、TNF阻害剤は、脱髄疾患やうっ血性心不全のある患者さんには適しておりません。ではIL23阻害剤はというと、兵庫医科大学皮膚科のバイオ製剤外来は土曜にも行っておりますが、土曜日希望の患者さんはお忙しい方が多いので、どうしても2ヶ月に1回投与のトレムフィアや、3ヶ月に1回投与のステラーラを選択してしまいがち・・・・しかし、糖尿病がある患者さんの場合は、ステラーラは効果が弱くなってしまうので、あまりお勧めできません(糖尿病が悪化するという副作用があるわけではありません)。
こように、バイオ製剤は7種類もありますので、よく、どれが一番良いのかと他の先生から聞かれるのですが、これが何ともどの製剤が最適化は、患者さんごとに異なるとしか言えませんので、究極の乾癬の治療法はまだまだ無いというところなのかもしれません。全員この薬でOKというものがあれば、診療はとってもラクなのですが、決してそうではないのです。